病院でお金が足りないのは、どんなときに起きる?
予想外に高額だった
普段通院している場合、いつもと同じくらいの金額を用意していたところ、予想外に高額になることがあります。
また、保険が適用されない治療では、病院ごとに金額が異なるため、高額で驚いた経験がある人もいるでしょう。
緊急で病院に行った
交通事故や急に体調を崩して救急車で搬送されるときには、現金を準備することができません。
緊急搬送だと、場合によっては財布を持っていないこともあります。
給料日前でお金がない
収入が少ないなど家計が苦しい状態だと、給料日前にはお金がなくなってしまうことも考えられます。
十分な収入があっても、浪費が多い人や、大きな出費をした月は給料日前にお金がないこともあるでしょう。
財布を忘れた
財布を持って出かけるのを忘れると、病院で支払いの際にお金がありません。
現金をしっかりと準備していても、財布を忘れると支払いに困ってしまいます。
お金が足りないときの病院側の対応
ATMを案内
一般的には、ATMでお金を引き出してくるように案内されます。
大きな病院だと病院内にATMがあるところもあり、病院内になくても近くにコンビニがあれば、大抵の金融機関はお金を出すことが可能です。
ATMに行くと言ってそのまま帰ってしまう心配はないのかと思われそうですが、保険証を提示しているので問題はありません。
住所や氏名など個人の特定ができるので、逃げることはできないでしょう。
次回の診療で合算して支払う
続けて通院する場合は、次回の診療の際にまとめて支払うこともできます。
次回は今回の分に加えて、当日の診療費もあるので、単純に考えて倍の金額が必要です。
また次回も足りないということが起きないよう、多めに用意しておきましょう。
後払い
通院する場合は、次回の診療の際に支払えますが、通院しない場合でも病院によっては後日の支払いに応じてもらえることがあります。
どこの病院でも対応してもらえるわけではなく、対応できる場合でも誓約書を書く必要があるでしょう。
口約束だけだと、本当に支払ってもらえるかわかりません。きちんと誓約書を書かせることが重要です。
支払う側のデメリットが気になりますが、誓約書を書くデメリットは何もないので安心してください。間違いがあるとは考えにくいですが、金額や支払期限などを確認してからサインしましょう。
かかりつけ医の場合はツケ払いにできる場合も
例外的な対応ですが、お互いによく知っている場合は、ツケ払いにできることがあります。
かかりつけ医で定期的に通院している場合や、元々の知り合いなど、多くのスタッフと顔なじみになっている場合などです。
いつもはきちんと支払いをしていることがわかっているので、安心感や信頼が成り立っているのだと考えられます。
あくまでも例外的な対応なので、自分からツケ払いを求めてはいけません。また、断られたとしても、当然のことだと考えてください。
現金がないけど病院に行きたいときの対処法
常に生活が困窮しているわけではないけど、病院に行きたいときにお金がないことがあります。
または、困窮が続いていたけど、今後は生活を立て直す見通しができている場合もあるでしょう。
今はお金がないけれど、今を乗り切れば今後は何とかできる場合の対処法を紹介します。
クレジットカードが利用できる病院が増えている
クレジットカードが利用できる病院が増えているので、一時的にお金がないなら、カードで支払いができる病院を探すのがおすすめです。
なかには、クレジットカードは利用できるけれど、保険が適用されない自由診療のみという病院もあります。
すべての診療に利用できるかどうかを、事前に確認しておきましょう。利用できるカードの種類も、確認が必要です。
ソーシャルワーカーに相談してみる
大きな病院にはソーシャルワーカーがいるので、支払いについての相談ができます。ソーシャルワーカーがいない場合は、受付で相談してみてください。
今はお金がなくて支払いが難しくても、今後生活を立て直す見通しがあれば、分割での支払いに対応してもらえるかもしれません。
ただし、必ず何らかの対応をしてもらえるわけではないので、期待しすぎないことが大切です。
カードローンを利用する
今だけお金がないのであれば、カードローンを利用するのもひとつの方法です。
カードローンは消費者金融のほかに、銀行や信販会社が扱っています。
審査に自信がない人や、すぐにお金が必要な場合は、審査が早い消費者金融系のカードローンがおすすめです。
消費者金融の利用に抵抗がある人は、銀行や信販会社にもカードローンがあります。
収入が増えるなど、返済の見通りが立っているなら、カードローンでお金借りて病院に行きましょう。
今後もお金がない状況が続くなら、返済に困ったり、借金が膨れ上がったりする可能性があるので気をつけてください。
お金がないなら公的制度がおすすめ
今だけでなく、今後もお金がない状態が続くなら、公的制度の利用を検討しましょう。
高額医療制度
厚生労働省が管轄する制度で、病院や薬局での支払額が上限を超えた場合に、超えた金額が支給されます。
上限となる金額は、収入や年齢によって異なるので、事前に調べておくことが大切です。
参考:厚生労働省 高額医療制度
無料低額診療
医療費が無料や低額になる制度です。この制度は、生活に困窮しているために病院に行けない、という状況をなくす目的でつくられました。
無料低額診療に対応している病院に行く必要があり、無料になる基準は病院ごとに異なります。また、低所得の人を対象とした制度ですが、低所得とする基準も病院ごとに違うので注意が必要です。
無料低額診療の制度を利用するには、病院の窓口で相談してください。制度が利用できるかどうかは、ソーシャルワーカーと面談し、当日または後日結果が出ますが、治療が必要な場合は結果が出なくても治療してもらえます。
生活保護
収入がなかったり、少なくて生活が困窮しているなら、生活保護のなかに医療扶助の制度があります。
医療扶助だと、医療費が一切かからないので、安心して病院で治療を受けられるでしょう。
ただし、指定された病院でなければ、医療扶助の対象にならないので注意が必要です。